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事業承継対策

相談者

  • 父:84歳
  • 長男:57歳
  • 長女:55歳
  • 次男:52歳

状況

現在、経営者である父が会社の株を全株所有しています。
子供が3名おり、長男を後継者として育てている最中です。最近体調も不安定で、体力の衰えも感じており、3年後を目途に会社を引き継ぎ、引退したいと考えています。
状況 状況

何もしなかった場合

  • 父の年齢と現在の状態を考慮すると、数年後に認知症など、意思判断能力が失われる状態になってしまう問題があります。意思判断能力を喪失すると、経営判断や株式の議決権を行使できなくなって会社経営がストップしてしまいます。
  • 父の相続が発生した場合、何らの手当てもしていないと会社の株式が子3名に準共有で相続されてしまいます。この場合、会社経営について子3名の判断が必要となり、更に子について相続が発生すると株式が更にその相続人へと細分化してしまうリスクがあります。
  • 株式の準共有を避けるためには、長男の法定相続分相当額(長男に会社株式を相続させる旨の遺言を作成した場合には、遺留分相当額)の代償金を別途用意し、長男が長女と次男に支払いをする必要があります。

成年後見制度を利用した場合

  • 本人に資産があるため、親族が成年後見人になれず、司法書士、弁護士等の専門家(親族以外の第三者)が成年後見人になる可能性が高く、会社経営とは無関係な人が会社の議決権行使の影響力をもつことになってしまいます。
  • 本人のためになる合理的な理由のある支出しか認められず、本人の資産の積極利用、例えば、将来の相続対策としての株式の譲渡、その他相続税対策をすることができません。
  • 父が遺言書を作成することが出来ないため、父の相続が発生すると、会社株式が長男、長女及び次男の準共有となってしまい、何もしなかった場合と同様に、その後の権利関係が複雑化してしまいます。

民事信託・家族信託を利用した場合

民事信託・家族信託を利用した場合 民事信託・家族信託を利用した場合
  • 会社株式の所有者である父を委託者、長男を受託者、そして配当を受け取る他、実質的な会社の権利は父とするため受益者は父とし、信託財産を会社株式とする信託契約を締結します。
  • 委託者と受益者が父であり、名義だけを受託者である長男とする信託契約としているため、贈与税や譲渡所得税などは発生しません。
  • 父が元気なうちは指図権を使い会社経営を行いつつ、長男の成長ぶりを見ながら3年間のうちに段階的に権限移譲を行っていき、やがてすべての権限を長男に任せることができます。
  • 父の判断能力喪失があっても、長男が会社経営を継続することができます。
  • 将来父が他界した場合でも、株の名義は受託者である長男一人であるため、長男単独で会社経営を自分の判断で行うことができ、受益権のみが長男、長女及び次男の3人に承継されます。

(注)委託者と受益者が父であるので、不動産の名義を受託者である長男に変更しても、信託設定時に不動産取得税、贈与税や譲渡所得税などは発生しません。

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