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自筆証書遺言と登記~公正証書遺言作成のすすめ~

2019.6.4

民事信託・家族信託のたくすネットの司法書士の福村です。

今日は公正証書遺言作成のすすめです。

今年1月から自筆証書遺言の様式が緩和されています。 (法務省参考資料1) (法務省参考資料2)
書店で販売されている遺言書作成キットも市民権を得てきていると思います。
終活やエンディングノートといった言葉や物への関心も高まってきています。
遺言も簡単に作成できるだけの情報が手に入る時代になりました。

ところが、自筆証書遺言には思わぬ落とし穴があります。

先日、次のような自筆証書遺言を使った登記を進めました。

      遺言書
遺言者 山田太郎 は次の通り遺言する。
遺言者の全財産を 加藤一(昭和30年3月10日生) に遺贈します。
遺言執行者は 加藤一 とする。
平成30年3月3日 大阪市北区西天満四丁目3番11号
遺言者 山田太郎 ㊞

登記地目は『田』です。
遺言書を作成した時点では、加藤一さんは遺言者の相続人ではありませんでした。
ところが、山田太郎さんが亡くなるまでの間に、他の推定相続人が死亡や離婚等によって存在しなくなった結果、加藤一さんが相続人になったケースです。

包括遺贈?

相続?

農地法関係は?

それらの事項もポイントなのですが、
今回ふれたいのは、

『遺言書に記載のある加藤一さんをどう特定するか』です。

ここは皆さんと我々司法書士の間でかなり『ギャップ』がある部分かもしれません。

今回の遺言書には、加藤一さんの住所の記載がありません。
遺言者と加藤一さんとの関係性(例えば、長男、甥、姪)の記載もありません。
あるのは加藤一さんの生年月日の記載だけです。

果たしてこれで特定できるでしょうか??

生年月日が同一の加藤一さんは全国を探せばたくさんいます。

本当にこの遺言書を使って登記できるでしょうか??

もし、この遺言書を使って登記できないとなると、遺産分割協議が必要になるケースが多くなります。その時、相続人の人数が多かったり、話し合いがまとまらないといった事情があると何のために遺言書を作成したのかがわかりません。

加藤一さんに財産を残したいという気持ちは実現できるでしょうか??

これが自筆証書遺言の落とし穴です。

簡単に作成できますが、遺言書を作成した遺志を実現できなくなるリスクがあるのです。

公正証書遺言を作成していればこのような事態は起きません。

法律関係が明確になるよう、受遺者を特定する情報、受遺者の身分に関する情報(状況に応じた読み替え規定)が盛り込まれるからです。

確かに費用はかかりますが、一種の保険と考えて、遺言書を作成するのであれば公正証書遺言にしましょう。

遺言を作成するなら『公正証書遺言』

『万が一の保険と思って公正証書遺言』 です。

民事信託・家族信託のたくすネットでは、民事信託・家族信託を進める際に遺言書の作成をオススメする時があります。

もちろん、そのときの遺言は公正証書遺言です。

民事信託・家族信託のたくすネットは、「財産をこう残したい」、「財産をこう引き継いでほしい」というお気持ちの実現をお手伝いさせていただきます。

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